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Vol.1『骨の健康』

突然ですが、日本人に足りないとされる栄養素は何だと思いますか?
答えは、カルシウムと鉄です。日本では毎年、国民栄養調査という日本人の栄養摂取状態を把握するための調査があるのですが、それで毎年足りないと言われ続けているのが鉄とカルシウムなのです。

◇     ◇     ◇

 

カルシウム不足で寝たきりに!

▲正常な骨
▲骨粗しょう症

近ごろ、増えている寝たきりの高齢者。いろいろと原因はありますが、原因の一つにカルシウム不足があることをご存知ですか?
骨を作る主役はカルシウム。丈夫な骨は硬いカルシウムがみっちり詰まっています。しかし、カルシウムが足りない状態がずっと続くと、骨の中身はスカスカのスポンジのような状態(骨粗しょう症)になってしまいます。スカスカになるとどうなるか…、そう、折れやすくなるのです。お年寄りになって骨を折ってしまうと、回復に大変苦労します。特に太ももの部分の骨(大腿骨)を折ってしまったことがきっかけで寝たきりになってしまうような場合は結構多いのです。
こういった状態はすぐに起こるわけではありません。長い間の蓄積で起こってきます。ですので、毎日のちょっとした意識によって予防できます。骨の健康に関しては生涯わたって長期的に考えていく必要があるのです。とくに、骨粗しょう症と無縁の若いうちの対策が必要です。骨の密度は若いうちしか、増えないからです。

 

若いときこそ骨の健康を!

全身の骨の量(骨量)というのは、常に一定ではありません。一般的に成長するとともに少しずつ増加して、20〜30代にピークを迎え、あとは徐々に落ちていきます。残念ながら、骨量は30代までしか増えず、カルシウムをいっぱい摂ったり、生活に気をつけても増えることはありません。ピークを迎えた骨量をなるべく落とさぬよう維持していくことが重要になってきます。いわば、守りの予防法です。
しかし、若いうちは骨量を増やすことができます。この値を高く保つことによって骨量が年齢とともに少々落ちても大丈夫な密度の濃い骨を作っておけば、将来、骨がもろくなって骨折するリスクをかなり減らすことができます。
そのため、骨の健康は若いうちの対策がとても重要になってくるのです。とくに女の子は妊娠、出産、閉経などで骨量が落ちやすいので、なるべくピークの骨量を高くしておくことが重要です。
骨量をしっかり上げていくための一番の対策は「カルシウムをしっかり摂ること」です。前出の通り、カルシウムは足りない栄養素といわれています。そのため、意識して摂っていく必要があります。

 

何を食べる? 〜カルシウムの多い食品〜

さて、どのような食品にカルシウムがたくさん含まれているのでしょうか?
よく言われるのは牛乳や小魚ですね。確かに牛乳や小魚はカルシウムがとても多く、骨の健康のためには多く摂ってほしい食品です。
けれど、カルシウムが多く含まれているのはそれだけではありません。青い菜っ葉、大豆製品、海草、切干し大根やゴマなどにも多く含まれています。大豆製品などは盲点だったのではないでしょうか?
どれかひとつに偏るのではなく、できるだけいろんな食品から摂っていきたいものです。

カルシウムが多い食品<1回目安使用料あたり>
 ■牛乳200ml(200mg
 ■もずく50g(50mg
 ■ヨーグルト180g(200mg
 ■ひじき5g(70mg
 ■チーズ18g(100mg
 ■小松菜70g(200mg
 ■桜えび10g(200mg
 ■チンゲン菜70g(90mg
 ■ちりめんじゃこ20g(106mg
 ■切干し大根10g(47mg
 ■めざし60g(132mg
 ■木綿豆腐50g(60mg
 ■いわし丸干し15g(210mg
 ■高野豆腐20g(118mg
 ■わかさぎ50g(375mg
 ■ゴマ9g(108mg

 

加工食品も要注意!

もうひとつ、骨の健康を気づかう食事として、気をつけて欲しいことがあります。それはリンです。リンは体の中でカルシウムと一緒に骨の作っています。(骨の中にあるカルシウムはリン酸カルシウムという形で存在します)。リン自体も体に必要な栄養素であり、摂りすぎると骨からカルシウムを引き出して、骨をスカスカにしてしまいます。
普通の食事でリンを摂りすぎることはあまりないのですが、加工食品をたくさん食べるとリンをたくさん摂りすぎてしまいます。保存料としてリンがたくさん含まれているからです。(ポリリン酸塩、ポリリン酸Naなどと書いてあります。表示を見てくださいね)。スナック菓子やカップ麺、レトルト食品、コンビニ弁当などばかりの生活は骨を確実に脆くするので要注意です。

 

太陽の下で元気よく!

もうひとつ、骨量を増やすのに必要なもの、それはビタミンDと運動です。入院していると足が細くなるとか、宇宙飛行士が宇宙に行くと骨が脆くなるという話を聞いたことあると思います。骨は体を支えるためのものなので、力をかけてあげないと成長しないし、退化してしまうのです。また、骨は合成されるとき、ビタミンDが必要です。ビタミンDは体の中で合成されるビタミンで、合成されるときに日光を必要とします。といっても、特別なことは必要ありません。太陽の下、思いっきり外で遊べばいいのです。太陽の下で体を動かして遊び、骨も体も心も健やかにしたいものですね。

◇     ◇     ◇

なんでもそうですが、病気にならないようにするために必要なのは、特別な生活や特別な食品ではないのです。ちょっとした心がけの継続です。「日々をどう健やかに送るか」、「どう大切に食べていくか」、「毎日の生活を大切にしていくこと」こそが健康を作っていくのではないかと思います。

(中野麻由子)

 

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